Kirsten Modula Waveはんだ付装置 SMTジャーナル誌「EPP」に掲載されました。(EPPは弊社安部も20年前に投稿したことがあるSMTの名門ジャーナル誌です) Siemens社は不良率を下げる為Modula Waveはんだ付装置に投資しました。
Volketswilにある230名のスタッフで生産している電子装置生産ラインは、年間28億枚の基板を生産しています。本製造装置はKirsten Soldering AGとの協力でTHTに設置されました。
Siemens社はエレクトロニクス関連の世界的な会社です。43万名の社員で設計から製造まで行っています。このVolketwilにあるSiemens社の電子装置工場に設置されたModula Waveです。
写真はVoletwilにあるSiemens社の電子装置工場に設置されたModula Waveです。コンパクトな設計により、ローコストで設置面積を少なく使用することができます。この点、モデュラーウェーブの設計は重要な役割を担っています。
即ち、工場への搬送及び据付が容易です。
各モデュラーは750幅×1500長さ×1500高で、各々別々に搬送可能ですので、狭い通路、入り口からも問題なく容易に搬入可能です。従来装置の様に搬送や据付のコストがかかりません。
将来、追加のプリスターユニットを増設することも、極めて容易です。
また装置導入後も、容易ににいつでも追加できます。
従いまして、初期投資が少なく、いつでも増設できます。
Modula Waveは常に寸法、規格など同じ諸元で製造されますので、直ちに追加できます。
更に注目すべきは省エネルギー設計です。コンパクトなはんだ槽は電磁ポンプで噴流され、機械的な動作部分がありません。
動くのは溶融はんだのみです。従来のメカニカルポンプ型はんだ槽では、動作部分がトラブルの発生原因となりますが、Modulaでは動作部分がなく、故障無く稼動できます。
キルステンはんだ槽は、はんだ量がわずか60kgです。これによりヒートアップする電力量が少なくなり、かつ容易に昇温できることを示しています。
Kirsten製造責任者のトーマスフレイ氏が操作が容易なVisco制御部をSiemensのはんだ付責任者Reto Rentsch氏へ説明しています。はんだ量がすくないことは、初期はんだ購入代金が少ないことを示しています。
従来の65,000CHF(約560万円)に対して、7,170CHF(約60万円)で済みます。
また、ドロス発生量は、コンパクトなはんだ槽及び酸化防止対策により極めて少ないです。
わずか60kgのはんだ量で大変高い生産性が得られ、同時にはんだ槽から溶解量が極めて少ないです(インペラや金属部分がほとんどありません)
万一、はんだを交換する場合でも、極わずかな費用で済みます。
本システムは限定された区画を局部N2ガス封止で稼動します。はんだ槽はN2用フードでカバーされています。
N2ガスはウェーブ噴流部上部、ウェーブ波の下、さらにはんだ槽の上に設置されたパイプから注入され、稼働中の酸素濃度は20~50ppmに保たれます。
これにより高品質なはんだ接合部が形成されます。はんだ波形は一定の形状で、廃棄はんだはほとんど出ません。
N2使用量は15㎥/Hで、費用対効果が優れています。はんだ付けウェーブ波形ははんだ槽の下部にあるチャンネル(はんだ槽内部の配管郡)と隙間1,3mmのジェットノズルから基板方向へ中空ウェーブが噴射され形成されます。この原理により波高はMAX35mmまで可能です。これにより、基板毎に最適の波高を形成できます。
従って、ソルダーマスクを使用することで、高速のジェットウェーブが、ふねれとなりやすいポケット部にあるSMDやプラスチック部品の影となっているはんだ付パッドまで達し、よく濡れ広がります。
短時間の高速ウェーブにより、フラックスの活性力低下(一般にフラックスは250℃では4秒活性力が低下します)がなく、ツノの発生はわずかです。このため必ずしも基板を45度など傾けて流す必要はありません。高速のModula Waveにより、搬送は水平で傾斜はありません。
Modula Waveは真のモジュール化により製造に真に必要な構成とすることが可能です。秒速0.8mのジェットウェーブが、接着固定されたSMD部品を最適に流動通過し、ブリッジを防止します。ベルヌーイの法則に従いPCBを下方へ吸引します。調整可能な短時間の接触により、熱負荷(熱劣化)が低く、PCBや部品にストレスを与えません。 ・ちょっと一服 ※短時間接触の良い理由(弊社安部のコメントです)
(注:安部は過去基板信頼性の実験・研究、さらに製造現場での長年にわたるコンサルタント活動を経験しましたが、以下にその長い経験に基づくはんだ付き条件とその後の信頼性についての見解の一部を要約します)
振動・落下の衝撃、温度サイクル疲労などによる機能停止故障の場合、実際問題として顧客は不満ながらも修理せず寿命だと思い買い換えると思われますが、下記に述べるCAF型マイグレーション故障は全くの製造工程に起因する故障であり、特に誤作動により人命に関わらず事故が発生する可能性のある重故障です。
結論から言いますと、信頼性に与えるもっとも大きな要因の1つは水分といっても過言ではありません。はんだ付工程はまさに水との戦いと言えるでしょう。あらゆるプラスチックは水分を吸収します。水分を吸収しないプラスチックは存在しません。
基板も例外ではなく、多くはエポキシ樹脂が使用され、基板の保管温度・雰囲気温度に応じた水分を速やかに吸収します。エポキシ基板はおおよそ空気中の水分に比例する水を24時間程度で吸湿します。極端な場合、夏休み中には温度35℃、湿度90%の過酷な雰囲気さえも実際にありえます。夏休み明けの初日、クーラー入れ涼しくなった環境で作業台の上に放置されていた吸湿基板をコンベアに載せ、いきなりはんだ付作業に入ることも実際にありえます。リフロー、フロー問わず基板内部が100℃以上になりますと、水分は気化し水蒸気となるわけですが、温度に応じた水蒸気圧力が発生します。もし十分な水分がある場合230℃ですと29気圧、250℃ですと実に43気圧の水蒸気となります。
この水蒸気噴出現象はわりあい多く方が経験しているのではないでしょうか?例えば、リフローはんだ付では、ある条件でランド近傍の基板内部から凄まじい水蒸気噴出により溶融はんだが吹っ飛ぶなど朝飯前です。安部はこの基板を過去観察したことがあります。
フロー付けはんだでも、たとえばスルーホールめっきの不良にも起因しますが、めっき層を貫通して水蒸気が噴出することでブローホールが発生します。
スルーホールめっきから水蒸気が噴出すること自体が、下記に詳しく述べます通り、市場での予測不能な重大事故を誘引する原因となりえます。
実は風船状、あるいはカンデラ状など形状の問題ではないのです。これら形状異常を解消する為、ウェーブ接触時間を長くする。(あるいは2度通過させる)と。例えば形状はよくても内部ではさらにダメージが広がっていると考えるべきです。
基板内部のガラス繊維とエポキシ樹脂とはもともと密着力が低く、いろいろな改善、例えばガラス繊維を細くする、1束の本数を少なくする、いわばプライマーのように密着力向上の前処理を行うなど色々な工夫が行われていますが良い方法が無いのが実情です。
ガラス繊維とエポキシ樹脂との密着力が低いことから、ガラス繊維とエポキシ樹脂との熱膨張率の差(より詳しく言えばエポキシ樹脂のガラス転移温度も要因)、あるいは吸湿したことが起因し、レベラー処理などの加熱工程で一部は水蒸気の発生によりガラス繊維とエポキシ樹脂との間に隙間(すなわち毛細管)が増大します。
外観からみると、格子状に白っぽく見えることもあります(大きいとデラミナーションも発生)。その後、大量に吸湿した状態ではんだ付など加熱しますと、大きな水蒸気圧力が発生し、毛細管はさらに増大し、空気中の水がより多く浸入します
この状態でも電気的出荷検査はパスします。しかし、市場で長時間通電使用されますと、まるでメッキのように(但し不思議にも陽極から)金属銅が折り出し延びて行きます。最終的にこの銅(Anodic Conductive Filament=CAF)が陰極側に達しますと、本来の設計回路に無い回路が瞬間的に発生します。たとえ、回路設計は間違いなくとも、回路に無い回路が瞬間的に発生するのです。事故は色々でブレーカーが落ちるような大電流ショートも実際に見聞しています。あるいは小さな電流のショートもありえます。後者の場合ショートの発生熱でCAFが切断され、元の状態に復帰することもありえます。
こうなると、本現象は基板の奥深くまで進行してしまいますので、エラー現象の原因を特定しにくくなります。単なる電気的検査では原因が検出できない状態もありえます。
蛇足ですが、ショートでCAFが切断されることを繰り返しますと、エポキシが炭化(導通性)し最終的にブレーカーが落ちるような大電流ショートが発生すると考えています。
完全に立証することはメカニズムの大きさかから膨大な実験を必要とし、大変困難です。
蛇足ですが、スルーホールに槍のようなピンを機械的に無理やり差し込む接続方法は内部のガラス繊維部分を破壊し、同様の事故の元になると考えています。実際に凄まじい破壊を見たことがあります。紙面の関係で本件はどちらかといえば、ウェーブに関する部分を特記しました。Kirstenのはんだ付装置はウェーブの流速が格段に速いことから表面を加熱するウェーブ接触時間が約1秒と大変短くとも昇温可能で、はんだ付できるのが特徴です。
(対流加熱量は接触面の流体の速度で変わります)
ただし、基板内部の温度上昇は最小で、基板内部の水蒸気爆発などの劣化は最小です。
一方、従来のダブルウェーブはんだ付装置では流速が遅く合計4~5秒程度かかり基板の内部まで高温になりがちで、上気したCAFの問題を誘引しやすいといえます。またフラックスの活性持続時間がフラックスかき取り作用の無い静止はんだの場合、浴温260℃程度ですと5秒程度ですのでフラックス活性という意味でも微妙な問題です。
以上※短時間接触の良い理由
Modula Waveの更に良い点は、簡単に素早く交換できることです。例えば、鉛はんだ等異なるはんだ槽に容易に交換できます。
予め、融点以下に昇温しておけばロスタイムはわずかです。貴重な時間を有益に使えます。この様に、生産に支障なく、第二のはんだ槽を別の場所で予め調整しておくことができます。シンプルな各モジュールはアクセスが良く(周りからよく手が届く)、予防メンテナンスに不可欠の長所です。万一、故障パーツがあっても容易に交換できます。特に、フラクサーモジュールは定期的に清掃する必要がありますが、この点好都合です。
フラクサーモジュールを制御部・高圧エアー配管などから数秒で分離できます。従いまして、全ての重要部分は容易に作業台の上で清掃点検ができ、直ちに製造に復帰できます。万一、少しでもはんだ付停止時間を短くしたい場合は、第2のフラクサー噴霧部分を用意しておけば可能です。交換は1分で可能です。生産中にフラクサー噴霧部分を予め清掃しておけば、次回直ちに使用出来ます。バーコードリーダーorRFID自動応答リーダー
本装置により、予めインプットしたプログラムで自動稼動します。
本装置はフラクサーモジュールの入り口にあり、指定された調整置で各モジュールを自動的に作動します。
全てのコントロール操作はVISKOインターフェイスで行われます。
操作は極容易です。RFIDシステムにより、全てのプログラムは自動的に初期化できます。
コントロールはVISKO制御システムで直ちに望みのパラメーターを打ち込みます。打ち込みエラーがあれば、視覚、音の両方で知らせてくれます。
全ての数値は保存可能でいつでもすぐにアクセスできます。
Kirsten装置により、基板のはんだ付不良率が著しく低下します。Kirstenが保証する顧客サービスについて
何よりも顧客の特別な要求や追加のソフトウェアの要望について、更にオペレーターの要望も含めまして、キルステンは積極的に受け止め実現します。
顧客の要望につきましては、直ちに効率よく顧客の要望につきましては、直ちに効率よく顧客とフレンドリーに連携します。
ウェーブはんだ付装置の選定には投資レベル、低稼働コスト、低メンテナンスコスト、低電力を考慮することが最も重要と考えます。旧Kirstenの装置の詳細はこちら
本装置のお問合せは
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